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【2022年の見通し】産業用ロボットの市場規模・動向について


産業用ロボットはもはや、産業活動を行う上で欠かせないものになっています。欧州や日本など、人口減少によるさまざまな問題を抱える国や、中国やアジアなどの新興国での人件費の高騰、品質の向上を急務とされ、今後、さらなる産業用ロボットの普及が加速するとみられています。
本記事ではそんなロボットの市場規模や動向について考察を交えながら解説していきます。


国内の産業用ロボット市場と考察



出典:平成22年ロボット産業将来市場調査(経産省・NEDO)

日本では、ここ数年で飛躍的に産業用ロボット市場が成長しているといいます。
経済産業省のロボット市場予測では、2035年には10兆円規模の市場になると予測されており、産業用ロボット・サービスロボットともに年々市場規模が増えていくことがグラフから読み取ることが出来ます。

その背景には、人口の減少による労働者不足や技術の伝承問題に加え、産業の自動化による安定生産と品質向上が挙げられます。また、従来まで産業用ロボットは人とロボットの作業場を区分けし、事故対策や安全に配慮した環境が必要でした。しかし、協働ロボットの登場により人とロボットが同じ現場で作業をすることが可能となったことで、これまで導入が難しかった中小企業において、ロボット導入のハードルが下がり、検討が進むなどとしたことも市場規模拡大の一因として挙げられると思われます。

では実際の日本における国内・輸出の出荷実績データを見ていきましょう。



引用:一般社団法人日本ロボット工業会 年間統計※上記は会員・非会員含めたデータ  単位:億円



引用:一般社団法人日本ロボット工業会 年間統計※上記は会員のみのデータ  単位:億円

日本の産業用ロボット市場は年々成長しており、2017年に輸出額が急激に増加していますが、2019年には大幅に減少しています。その背景には米中貿易摩擦問題が関係していると見られます。アメリカは対中貿易赤字の解消や貿易不均衡の解消を掲げ、中国の鉄鋼製品を皮切りにロボットや半導体など1000品目以上の関税引き上げを宣言しました。これに対し中国も報復措置としてアメリカからの輸入品に関税をかけるなどしたため、関税引き上げの応酬が泥沼化し世界的に影響を受けました。

また、更に追い打ちをかけるように2019年の末頃から、新型コロナウイルス感染症によるパンデミックが全世界で発生しました。日本は海外に比べ感染拡大が緩やかだったこと、ワクチン接種が諸外国に比べ遅れたことにより2020年の国内出荷額が大幅に減少したと考えられます。しかし輸出額は増加に転じており、この背景には貿易摩擦の緩和に加え、新型コロナウイルス感染症のワクチン開発による経済活動の再開が大きく影響していると言えます。 加えて、人と会えない、会わない、3密防止等により、ロボットへの関心がより一層高まったということも挙げられると考えられます。

2021年においては昨年度と輸出額が大幅に増えた2017年度


世界の産業用ロボット市場動向


産業用ロボット出荷数と予測



引用…IFR World Robotics 2020

国際ロボット連盟では、2024年までの全世界での産業用ロボット出荷台数予測を発表しています。2019年、2020年は新型コロナウイルスにより下ったものの、中国の製造業における受注と生産の急増、2020年後半には北米経済が徐々に回復し始め、欧州が続いた結果、2021年から再び増加に転じ、2024年まで成長し続けることが予測されています。

国別市場ランキング



引用…IFR World Robotics 2020


市場を国別でランキングで表した場合(2020年時点)では、中国に次いで日本が2位、4位に韓国がランクインするなど、アジア圏で市場のトップ4を占めており、アジアが世界で最大の市場と言えます。さらに、新興国への産業用ロボットの導入など、今後もアジアが中心の市場が展開されていくと思われます。


2022年の見通しについて


貿易摩擦や新型コロナウイルスによる危機後のブームは、2022年に世界規模でわずかに衰退すると予測されますが、2021年から2024年までの間は中程度の1桁範囲の平均的な年間成長率が見込まれます。統計的な効果として、軽度の収縮が発生する可能性があり、「キャッチアップ」は2022年または2023年に発生すると思われます。しかし、全体的な成長傾向を損なうことはなく、2024年には、世界中で年間50万台の産業用ロボットが設置されると予想されています。


参照引用:WorldRobotics2021レポート


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